片親で育つ子どもは、不幸ではありません。
もちろん、仲の良い両親のもと子どもに愛情を注いで何不自由なく生活できる環境であればそれに越したことはないです。
ですが、両親がケンカばかりで冷めきった夫婦関係のもと生活する子どもの精神的なストレスは計り知れません。
片親で育った筆者の経験と、親になったいま、考察する「片親で育つ子どもは不幸なのか」についてをまとめました。
片親で育つ子どもは不幸?
筆者が高校2年生のとき、両親は離婚しました。
父親は、ギャンブル、浮気、暴力、深夜まで続く説教、酒癖の悪さなどで、物心ついたときから大嫌いでした。
早く離婚してほしいと思っていましたが、母親にそんなことは言えませんでした。
物心つく頃には父親に怯える毎日
いつ父親のDVスイッチが入るかわからないので、父親が家に居るときはビクビクしていました。なるべく一緒にいる時間を増やさないように、外出したり勉強しないくせに図書館に入り浸ったり。
父親の休日が憂うつで、その存在に怯える毎日でした。
親から受ける精神的ストレスはつらいものがありました。アラフォーになった今でも、その傷は癒えることはありません。
幸せだと感じたことはない
そんな両親にもとに育った私は、本当に幸せだったのでしょうか。
子ども時代が幸せだったかと聞かれたら、そうではないと答えると思います。
家族旅行や家族の団らん、そんなよくある家族のシーンが不快でしかありませんでした。
また、父親と仲良く話す友だちの姿を見たときに、カルチャーショックのような違和感を感じたこともあります。
親になって思う、自分の子どもの頃
結婚をして、二人の子どもを育てているいま思うのは、自分の親がもっと早く離婚していてくれたら、今の自分とは少し違う自分だったのかどうか。
もっとのびのびと自由に、正常な親子関係のもと過ごすことができていたら・・別の家の子に生まれていたら・・親がこの人たちじゃなかったら・・。
生まれ持った性格や性質はあるけれど、人格形成において両親から受ける影響は大きい。
今よりもう少し自己肯定感は高かったのではないかなと思うし、人の顔色気にしたり、大声出す人にビクビクしたりといった自分ではなかったかもしれない。
進学先などといった自分の将来についても、もっと自分の意志を尊重できたかもしれない。
狭い家で貧乏だったけど、もっと早くに離婚していてくれたら私の子ども時代はもっとずっと楽しい毎日だったんじゃないかなと思うのです。
両親が揃っている ≠ 子の幸せ
仲の良い両親のもと、たいした苦労もなく育っている子に比べれば、不幸かもしれません。
将来、結婚したいと思う相手ができたときに「片親」ということで相手の両親に偏見を持たれることもあるかもしれません(実際筆者はありました)
私の母親は「子どもたちのために離婚しない」と思っていたそうです。

ですが、その思いが当時のわたしを苦しめました。
母親の気持ちを子どもながらに理解していた分、つらく当たることもできませんでした。
我慢をして涙を流すことしかできなかったのです。
そのため筆者は、片親 =不幸 とは全く思わないし、両親が揃っていることが、子にとっての幸せでも無い。
筆者が高校生になり両親が離婚してからは、自分の家が本当に安心していられる場所だと思えたし、母親にとってもそうなったと思います。
幸せかどうかを決めるのは子ども自身
離婚や片親に育てられたということがすべてにおいて不幸だということではないということが筆者の経験からによる結論です。
離婚は幸せになるための選択肢。
毎日笑顔で生きていけたら、それが最良の選択なのではないでしょうか。
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