離婚をしたいと考えたときに、もっとも気になるのは子どもへの影響でしょう。
子どもがいる場合の離婚となると、自分の精神面と経済面に安心が持てたとしても、それが子どもにとって適切なタイミングなのかどうかは別問題。
子どもがいる場合に、いつ離婚するのが最適なのかをご紹介していきます。
離婚の時期に悩んでいるという方は、ぜひ最後までお読みください。
子どもがいる場合の離婚のタイミング
子どもの記憶が曖昧な幼い時期
子どもがまだ幼児の場合は、早いうちに離婚を進めるのもひとつです。
まだ離婚の意味も分からないですし、配偶者に対する記憶がない、または記憶が曖昧なうちのほうが心の傷も浅く済むでしょう。
幼稚園や保育園に通い始めると、名字が変わることへの影響が多少なりとも出てくるのではないかと思います。そして、子ども自身が自分の名字を覚えるようにもなります。
離婚したら旧姓に戻すという場合には、名字を覚えてしまう前に離婚を進めてしまう方が、子どもに違和感を与えずに済みます。
そして何より、両親がいがみ合ってケンカが絶えない環境下こそ、子どもに悪影響。子どもが小さく、離婚を急げるものならば早めに離婚してしまう方がいいかもしれません。
子どもが小学生、中学生の場合
子どもが小学生や中学生の場合の離婚は、学校環境が変わる時期がポイントです。
小学校から中学校へ進学するタイミング。または春休みの間(学年の変わり目)が最適ですが、DVがひどい場合など離婚を急ぎたい理由がある場合には一刻も早く離婚を考えるべき状況なため別ケースです。
子どもが小学生であれば、思春期という多感な時期を迎える前に、少しでも早く離婚をされたほうが良いかもしれませんね。
年齢や学年が上がれば、本人含め、周りのお友だちも「親が離婚した」ということを理解しますし、引っ越ししないといけない場合はお友だちとの別れも辛くなってしまいます。
転校ということになれば、新しいお友だちの中に馴染めるかどうかや、いじめの心配なども出てくるので慎重に決めたほうが良いでしょう。
子どもが受験生の場合
小学校・中学校・高校・大学の入学前の離婚は、転校の必要もないため離婚のタイミングとしては悪くありません。
ですが、受験前となると環境の変化により受験に集中することができなくなる可能性や、精神的な負担を増やしかねないためできれば避けたほうが良いでしょう。
ただし、ひとつの手段として、離婚後の生活を踏まえて受験先を考えるということもできます。
受験後、無事に合格できたら、入学までに離婚を進めることができます。
入学前のタイミングで引っ越しもできますし、子どもの名字が変わったとしても周囲からの違和感はありません。
受験勉強に勤しんでいる子どもには、離婚問題で精神的な負荷をかけないようにする配慮が必要ですね。
子どもが多い場合
先程の項目で、子どもの入学を踏まえた離婚のタイミングと書きましたが、そもそも子どもの数が多い場合にはタイミングがうまく合うとは限りません。
子どもが多い場合は、思春期に近い子どもの入学のタイミングに合わせる、または1番精神的にバランスを崩しやすい子どもの入学前など子どもの性格や個性に合わせてタイミングを見計らう必要があります。
もちろん個人差はありますが、男女でも離婚に対する捉え方や価値観も違うでしょう。
男の子の方が精神的には弱い可能性と言われる傾向にありますが、女の子の方が周囲の目を気にするという意見もあります。
子どもそれぞれの性格や個性から、より子どもたちへの負担が少ないタイミングで離婚ができると良いですね。
子どもが成人していたら
子どもが20歳以上であれば親権を決める必要もないため、子どもへの影響や離婚時に考慮する事由が少なくなる等の点から、子どもが成人してから離婚をするというケースは比較的多いです。
子どもが成人している場合はまだ大学生である場合もありますが、自分で働いて生きていくことができる年齢です。
同居をしていないのであれば尚更、子どもへの負担は少ないと考えられるため離婚のタイミングはあまり気にしなくても良いでしょう。
ただ、同居をしている子どもがいる場合には、子どもにも離婚の相談をする必要はあります。
たとえば、近々に結婚を控えた子どもがいる場合には、子どもが結婚式や入籍を済ませた後に離婚をするという選択肢もあります。
離婚する配偶者と子どもの関係性も加味して、タイミングを図ったほうが良さそうですね。
まとめ
子どもがいる場合の離婚は、夫婦だけで決められるものではありません。
いつ離婚をしても、子どもなりに傷つきます。離婚するタイミングも大切ですが、それ以上に大切なのは離婚後の生活。
子どもの年齢や状況に応じて、最適な離婚のタイミングが見つけられると良いですね。